先日友人と話していたら、「射程距離」は重言という話になりました。
重言というのは「馬から落馬」みたいなやつです。
射程というのは既に距離をあらわす物なので「距離」は不要という事です。
確かになぁ。
色々あるよな、と思いつつ調べてみると”重言は間違いなので止めましょう”という語調が多いですが、そのうち重言のままにしておいた方が判りやすい(重言は言葉の理解を助ける)物も多いという事に気づきました。
・歌を歌う
もうこれは慣用句では。語感もキレイですし。
・射程距離
最初にあげた例ですが、改めて考えると「シャテイ」とだけ言われてもすぐに理解しづらいし、理解を助ける意味でアリな表現な気がします。
・最後の切り札
切り札自体に最後という意味があるから重言。
でも、強調表現とも言えるんじゃないかとも思う。
・後で後悔する
「後で後悔するなよ!」のほうが「後悔するなよ!」よりパワーがある気がします。
・CDディスク
これはかなりオカシイ気もするけど、CDを直ぐに連想しないような人に言うならば。
CDはさすがに知ってるよって言う人のために他の語の例として「DFT変換」をあげておきます。
(DFT=Discrete Fourier Transform,離散フーリエ変換)
・電車の乗車する、飛行機に搭乗する
「電車に乗る」でいいってことなんでしょうけど、これが「のぞみ1号に乗車する」ならば良い気もするし・・・。
難しい。
・いにしえの昔
「むかしむかし、在る所に・・」と同じなのでは。
というわけで、そんな忌み嫌わなくても良いと思いました。
もちろん使い方や人それぞれの感じ方に拠る部分が大きいと思いますが。
一方、以下のは重言にしても別にわかり易くないしやっぱり直した方がいいかなと思った例。
・過半数を超える
→正しく「過半数を占める」か「半数を超える」の方が良い。
・挙式を挙げる
→結婚式と葬式では重ね言葉は厳禁。
・内定が決まる
→「定」と「決」で2回くらい確定表現入れておかないと内定取り消しの恐怖があるのか。
・従来から
→従来だけで良い。
・第1日目
→第1日か、1日目が正しい。
・危険が危ないデシ
→シロちゃん限定。
最後に吹きましたε=(>ε<*)